〔あおき葬祭コラム〕第68回:世界5大宗教、その歴史と伝播について

投稿日 カテゴリ おあきの葬祭コラム, お知らせ

世界の5大宗教といえば、

・仏教

・キリスト教

・ユダヤ教

・ヒンズー教

・イスラム教

です。

今回はこの世界の5大宗教の特色や歴史、そして伝播について解説していきます。

<日本でも信仰している人が多い「仏教」と「キリスト教」>

まず日本でも信仰している人が多い「仏教」「キリスト教」を取り上げます。

【仏教】

紀元前6世紀ごろから始まったとされる宗教であり、ゴーダマー・シッダールタ(お釈迦さま)を祖とします。

古代インドのあたりに生まれた王子であった彼は、その恵まれた生まれを捨てて旅に出ます。

その修行の道で彼は悟りを開いていくわけです。

ゴーダマー・シッダールタが入滅した後にも、仏教の概念はなくなることはありませんでした。ゴーダマー・シッダールタの教えを受け継いだ弟子たちが、いくつかの宗派に分かれながらも、世界各地にその教えを広めていきます。

この仏教は、やがて日本にも伝わります。

日本に伝わった年には諸説ありますが、おおよそ538年~552年の間であろうとされています。

なお日本では、この「仏教」と「神道」はかつて混然とした状態で存在していました。これは「神仏混淆(しんぶつこんこう)あるいは「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」といわれるもので、1868年まで続きました。このような流れがあるからか、現在でも仏教と神道は一部で共通する風習を持ちます[大塚1] 。

ちなみに日本でもっとも宗教団体が多い宗教は、仏教系ではなく神道系だと令和2年の統計結果で明らかになっています。

しかし世界の5大宗教といわれる場合は、これは含まれません。世界的に見て信者が多い宗教の1位はキリスト教で2位がイスラム教、そして3位がヒンズー教、4位が仏教、そして5位がユダヤ教となっています。

※「無宗教」「その土地に伝わる伝統的な宗教であり、複数の宗教の総合値」は除外する。

出典:

東京都港区「世界の宗教を知ろう!」

https://www.city.minato.tokyo.jp/citypromotion/welcome/documents/omotenaship74_85.pdf

文化庁「宗教統計調査」

https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/shumu/index.html


【キリスト教】

キリスト教は、ユダヤ教(後述します)とも関わりがある宗教です。

私たちは「キリスト教」と聞くと、まず「クリスマス」を思い浮かべるでしょう。そして、(諸説はあるにせよ)このクリスマスは、キリスト教における最重要人物であるイエス・キリストの誕生日だといわれています。

 

イエス・キリストが馬小屋で生まれたとするエピソードはあまりにも有名ですが、彼はユダヤ教を信じる家庭で生まれました。「神の子」として伝道を行ってきた彼は、やがて時の権力者から死罪を言い渡され十字架に張り付けにされることになりますが、3日後に復活したと伝えられています。

 

分裂があったり免罪符などによる混乱があったりしましたが、このような幾度ものトラブルや問題を乗り越えてキリスト教はやがて広まっていきます。特にヨーロッパ圏において広まりを見せることになります。

またほかの宗教がそうであるように、キリスト教はただの「概念」にとどまらず、文化の形成にも大きな役割を果たしました。美しい教会や絵画、そしてキリスト教をテーマにした書物などが多く建築・発表され、それは現在でも私たちの目を楽しませてくれます。

 

ちなみに現在のキリスト教は、特に「カトリック」と「プロテスタント」に分けられます。カトリックではイエス・キリストの母であるマリアを「聖母マリア」として別格の扱いをしますが、プロテスタントはそれほど大きくは取り上げません。なお「神父」という呼称が使われるのはカトリックであり、「牧師」という呼称が使われるのはプロテスタントです。

 

またすでに述べた通り、キリスト教は現在世界でもっとも多くの信者を獲得している宗教です。全人口のちょうど3分の1(33.4パーセント)がこのキリスト教を信仰しており、世界中で信じられていることがわかります。ただし日本ではそれほど宗教団体数は多くなく、神道系の10分の1以下に収まっています。

<ユダヤ教・ヒンズー教・イスラム教について>

仏教とキリスト教は日本でも比較的なじみがあるものですが、「ユダヤ教」「ヒンズー教」「イスラム教」に関してはなじみが薄い……という人が大半なのではないでしょうか。

しかしこれらも5大宗教のうちの1つとして数えられています。

【ユダヤ教】

上でも述べたように、イエス・キリストはこのユダヤ教を信仰している家庭に生まれました。つまりユダヤ教の歴史は、キリスト教よりもずっと長いのです。

ユダヤ教がいつから信じられるようになったのかについての、細かい年号はわかってはいません。ただ、おそらくは紀元前18世紀ごろではないかといわれています。非常に長い歴史を持つものであり、今でも信仰する人が多い宗教です。

ユダヤ教は、その名前の通り、ユダヤ人によって脈々と受け継がれてきたものです。このような特徴を持つため、「民族宗教の代表的な例」として取り上げられることもあります。現在もユダヤ人による信仰が中心であり、居住地や国籍、使う言葉、外見上の特徴によらずに信じられています。

ユダヤ教を語るうえで欠かすことのできないエピソードとして、「モーセの海割り」があります。

現在のエジプトで困窮していた民を救うべく、指導者のモーセが海を割って彼らを導いた……とするものです。

紀元前1000年ごろには、ユダヤ教は現在のレバノンあたりにまで伝わったとされています。

ただユダヤ教の歴史は決して平たんなものではありませんでした。ユダヤ教を信じるユダヤ人は、しばしば迫害や虐殺のターゲットとされてきたからです。

しかしそのなかでも、かたちを変えることこそあれ、ユダヤ教の概念は綿々と受け継がれていきました。ちなみにユダヤ教では「口伝による伝播」も大きな意味を持っていたとされています。

【ヒンズー教】

ヒンズー教は非常に長い歴史を持つものだといわれています。紀元前25世紀ごろ~紀元前1500年ごろに成立されたと考えられています。「ユダヤ教は紀元前18世紀ごろに興ったものではないかとされている」としていましたが、紀元前25世紀ごろにヒンズー教が興ったとする説をとるのであれば、ヒンズー教は世界最古の宗教であるといえます。

ヒンズー教は現在のインドあたりにかけて広く布教されていきます。ただその布教には、数百年もかかったといわれています。

またほかの宗教と同じように、そのなかでほかの宗教と一体化していきました。特にバラモン教とは関わりが深いとされています。

ヒンズー教は、単なる「宗教」としての枠組みを超えており、社会全体にも大きな影響を与えています。たとえば、近年では問題視されることも多くなったカースト制度などがその代表例です。

【イスラム教】

アッラーを唯一審とする宗教であり、コーランを非常に重んじる宗教が「イスラム教」です。

イスラム教は610年ごろに興ったものとされていますが、キリスト教とも関わるところがあるとされています。イスラム教とキリスト教は、「アブラハムの宗教である」とされることもあります。その広がりは非常に急激なもので、広くアジアにまで伝わったといわれています。

預言者ムハンマドの教えを守ることを教義としており、アッラーへの祈りを基本とします。また、偶像崇拝を禁じるものであり、世界のどこにいても聖地メッカに対して礼拝することを義務としています。

中東などで主に信じられていますが、世界3大宗教のひとつとしてとらえられていることもあり、世界各国に信者を有します。

イスラム教はしばしば女性差別の宗教ではないかとみられることもあり、これが現代社会において問題視されることもあります。

宗教は、「正しい」「正しくない」といえるものではありません。ただ多くの人に信じられ、伝播してきた歴史を有するもので、今後も広がり続いていくことでしょう。