〔あおき葬祭コラム〕第78回:幸せホルモンとは何のこと? 人生を生きやすくするためのコツ

投稿日 カテゴリ おあきの葬祭コラム, お知らせ

現在は、「幸せホルモン」という言葉も市民権を得てきました。ただ、「言葉は知っているけれど、実際にはどういうものなのかいまいちよくわかっていない」という人も多いのではないでしょうか。

そんな人のために、

・幸せホルモンとは何か

・幸せホルモンの種類

・幸せホルモンを出す方法

について解説していきます。

<幸せホルモンとは、幸福な感情をもたらすホルモンのこと>

「幸せホルモン」とは、人間の脳から分泌されるホルモンのうちの一種です。人間の体には100種類以上のホルモンが存在するといわれていて、そのなかには「感情」「気持ち」に強く影響を与えるものがあります。「幸せホルモン」は、名前の通り、人に幸福感や多幸感をもたらしてくれる非常に有用なホルモンです。

<幸せホルモン、その3つの代表的な種類とは>

「幸せホルモンとはオキシトシンのこと」「幸せホルモンとはセロトニンのこと」「幸せホルモンとはドーパミンのこと」などのような話を聞いたことのある人もいるでしょう。このような話を聞いたことのある人は、「え、結局幸せホルモンってどのホルモンのことを言っているの?」と混乱するかもしれません。

結論を先に言うのであれば、上記の3つの話は「いずれも正解である」といえます。幸せホルモンは、

・オキシトシン

・セロトニン

・ドーパミン

の3つが代表例とされているのです。

ただ、それぞれがもたらす効果は微妙に異なります。また、「どのようなことをすればそれが放出されるか」も異なります。解説していきましょう(※「どのようなことをすればそれが放出されるか」は、後で詳しく述べます)。

・オキシトシン

人の心を落ち着かせたり、ストレスを和らげたりしてくれるホルモンです。また、不安な気持ちをクールダウンさせたり、前向きな気持ちになることを手助けしてくれたりするものでもあります。ちなみにこのオキシトシンは、視床下部で生産~脳下垂体から放出されます。

オキシトシンはしばしば、「赤ちゃんとママの関係」を解説するときに取り上げられます。ママの母乳を赤ちゃんが吸うときに、このオキシトシンがよく分泌されるのです。また出産時の子宮収縮を行わせたり、産後に子宮が戻ろうとするときに手助けしたりするのもこのオキシトシンです。

ただオキシトシンは、赤ちゃんとママにだけ関係するホルモンではありません。

大切な人とのふれあいのなかでも生み出されるものです。

見ず知らずの人や嫌いな人からのボディタッチは逆にストレスとなりますが、親しい人とのボディタッチはオキシトシンを生み、人の心を安定させてくれるといわれています。

・セロトニン

セロトニンも、非常に知名度が高い幸せホルモンです。これは心のバランスを調整する役割を持っているホルモンであり、ほかのホルモンの暴走を抑える調整役でもあります。そのため、セロトニンがよく分泌されている人は、自分の心をよくコントロールすることができ、冷静に物事に当たれるようになります。

ちなみにこのセロトニンは、「メラトニン」を生み出す原材料にもなります。メラトニンは良質な睡眠を促すために必要なホルモンであり、暗い空間でよく分泌されるものでもあります。

「睡眠」は、人のストレスに多大な影響を与えます。睡眠は人間にとってもっとも手軽なストレス解消方法であるとともに、阻害されると強烈なストレスを人間に与えるものでもあります。

セロトニンはこのような大切な睡眠を、間接的にではありますが守る役目を持っているのです。

セロトニンは、運動することによってよく分泌されます。また、たんぱく質の摂取によっても、分泌が促進されるとされています。

・ドーパミン

オキシトシンとセロトニンは、人の心を落ち着かせ、人の心を幸せにしてくれるものです。しかしドーパミンはもう少し「積極的な」幸せホルモンだといえるでしょう。

ドーパミンが分泌されると、人はアグレッシプになり、物事に対して前向きになり、意欲的に事に当たれるようになるとされています。積極性をもたらしてくれるホルモンだといえるでしょう。

このドーパミンは、「小さなハードル」を超えることで分泌が促進されるといわれています。日常にある小さな目標を一つずつ超えることで、ドーパミンがよく出されるようになり、「新しい次の小さなハードル」を超えようとする意欲がもたらされるのです。これは非常にイメージがしやすいところなのではないでしょうか。

ちなみに、アミノ酸の一種である「チロシン」を積極的に取ることによっても、ドーパミンが分泌されやすくなると言われています。また、運動を行うことでも、ドーパミンが放出されやすくなります。

ここでは3つの代表的な幸せホルモンについて紹介してきましたが、ほかにもテストステロンなども幸せホルモンに分類されます。

<幸せホルモンを分泌させる方法とは?>

上記も軽く「幸せホルモンを出す方法」ついて解説してきましたが、ここからはより細かくこの方法について言及していきましょう。

・日光を浴びる

意外に思われるかもしれませんが、「日光を浴びること」は幸せホルモンの分泌を促すうえでもっとも重要な方法のうちのひとつです。

「朝日を浴びる」という光刺激は、セロトニンの分泌を活性化させるといわれています。またこの刺激から15時間ほど経つと、上で紹介した睡眠を促すホルモンである「メラトニン」が分泌去られるようになります。

朝日を浴びることで幸せホルモンが分泌されるうえに、ストレス解消に役立つメラトニンの分泌を促せるという「日光を浴びる」という方法は、人が幸福に暮らすために必要不可欠な習慣だといえます。

・バランスの良い食生活を心がける

バランスの良い食事はすべての基本です。体を健康にし、美容面からみても無視できないものであり、かつ心の調整にも必要不可欠なものです。

基本的には、炭水化物・たんぱく質・資質・ミネラル・ビタミン・食物繊維の6大栄養素をバランスよくとっていくことが重要です。

ただ、アミノ酸を多く含むたんぱく質をより積極的に取っていくことをおすすめします。トリプトファンに代表されるアミノ酸は、幸せホルモンの原材料となるものだからです。

・運動をする

よく言われることですが、「運動」もまた幸せホルモンの分泌を促すものです。

運動を行うことでセロトニンの分泌量が増えますし、ストレスも解消します。また運動によってもたらされる心地よい疲労感は、良質な睡眠を促します。

さらに、運動を行うことによって達成感を味わうことができ、自分の人生を前向きにとらえられるようになるというメリットもあります。

・座禅

セロトニンの8割~9割近くは、腸から出ているとされています。腸は免疫にも深く関わる臓器ですが、幸せホルモンとも深く関わっているわけです。

腸内環境をよくする方法としてまず真っ先に挙げられるのは、やはり上でも述べた「バランスの取れた食事」でしょう。しかしそれ以外にも、座禅などが効果を示すといわれています。座禅によって内臓の位置を調整することができ、これによって腸が整い、幸せホルモンが分泌されると考えられています。また座禅は、疲れや悩みをいったんリセットする効果もあるので、積極的に取り組んでみるとよいでしょう。一部のお寺では、座禅の体験なども行っています。

不安定なこの時代だからこそ、自身で上手にメンタルをコントロールしていきたいものですね。